ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

マイナンバー法令集

マイナンバー法令集を、今月発売しました。

マイナンバー関連の法令をよく参照される方には、とってもお勧めです。
とりあえず私には便利です。

これまで私は、関連条文を印刷してファイリングした物を使って仕事をしていたのですが、参照のしすぎで、紙がぐちゃぐちゃになってしまったり、あとは官報を印刷したものと、eGovを印刷したものと、内閣官房のホームページとかから印刷したものが混じっているので、文字の大きさが統一されていなかったり、縦書きのものがあったりと、醜かったです。

そして、本人確認の確認の際に、施行令→施行規則→国税庁告示をいったりきたりするのが、法律を印刷したものだと、不便だったりしましたが、これは一冊にまとまっているので、楽になりました。

あとは、重要条文に解説が書いてあったり、重要箇所にマーカーが引いてあったりするので、その点でもメモ的に便利です。この解説作成と、マーカー引きを私が担当したのですが、自分用のメモを書いたというか、結構、本人確認関連で、施行令、施行規則に飛んだりしていて、わかりづらいのですよね。その辺りを解説に書いています。

お勧めです!

ただ、この本、中央経済社編というクレジットで、私の名前が出てこないのが、とても残念です。
最初に名前がどこに載るのか確認すればよかったのですが、冒頭の「本書の利用に当たって」というページで、「感謝」みたいなところに私の名前がちょこっと載っているだけなので、残念です。

しかし、さすが中央経済社。この本は、印税の一部を私にもくださるそうです。太っ腹ですね。

角川アスキーの監修本は、いくら売れても、私には一円も入ってこないという契約でしたが、中央経済社マイナンバー法令集は、売れたら私にも印税をいただけるという。ただ、表紙などに私の名前が載っていないのがとても残念です(しつこい・・・)。

すべて著者が一から執筆するものだと、出版社による契約の違いはあまりないように思いますが(ただ、中には印税率や冊数が少ない出版社がある)、監修・一部執筆だと、出版社によって契約が結構違うように思います。

出版社と契約するときは、でも、印税率よりも、本の完成度の方が重要に思います。
ときどき、「私がWordで書いた元原稿の方が、完成した本より見やすい」というような、ひどい体裁の出版社があり、がっかりしますが、やはり書体とか改行とか見出しとか、その辺りをきちんときれいにやってくれる出版社じゃないと、本を出す意味がかなり薄れるように思います。
あとは編集者の人の丁寧さも重要に思います。本当に丁寧に見てくださる編集者の方と、意味がよくわからないコメントしかしない編集者の方とか全然チェックしない編集者の方だと、本の完成度やこちらのモチベーションがかなり変わってくるように思います。

7社ぐらいから本を出版しましたが、編集の完成度と印税率は、意外と比例するように感じました。
業界相場に比べてあまりに安価な印税率を提示してくる出版社は、編集の完成度も低いように思います。