ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

LINEヤフーの件で総務省行政指導

LINEヤフーの件で総務省が行政指導をするとのニュースが24/3/5付けで出ています。

 

流出した情報には、無料通話の日時など、同法で定める「通信の秘密」に該当する約2万件の情報が含まれていた。

www.yomiuri.co.jp

 

当初の23年11月のニュースでは、

ユーザー内部識別子にひも付くサービス利用履歴などを含む。識別子はLINEのIDとは異なり、アプリの内部でユーザーを機械的に識別するために使われる。

cyberlawissues.hatenablog.com

ということだったけど、通信の秘密に該当する情報も漏えいしていて、LINEヤフーのプレスリリースでも公表されているのですね。ただ、具体的にどういう通信の秘密に関する情報が漏洩したのかがよくわかりません。無料通話の日時だけなのでしょうか?? LINEヤフーのリリースを見ると、「メッセージのように特定者間のやり取りに関連する情報」は漏えいしているが、「LINEアプリにおけるトーク内容」は漏えいしていないのですね。具体的には、無料通話の日時以外何なのでしょうか?

 

〈ユーザーに関する情報〉
・ユーザーに関する個人データ 302,980件(うち日本ユーザー130,192件)
推計値49,751件を含む(うち日本ユーザー15,454件):LINEユーザー内部識別子*2に紐づくサービス利用履歴など

うち、通信の秘密*3に該当する情報 22,239件(うち日本ユーザー8,982件)
推計値3,573件を含む(うち日本ユーザー31件)

口座情報、クレジットカード情報、LINEアプリにおけるトーク内容は上記に含まれません。
*3 メッセージのように特定者間のやり取りに関連する情報

https://www.lycorp.co.jp/ja/news/announcements/007712/

 

再発防止策は別途リリースが出ていて、加えて、別件の情報漏えいについてもリリースが出ています。

https://www.lycorp.co.jp/ja/news/announcements/007710/

https://www.lycorp.co.jp/ja/news/announcements/007711/