議事録がないというのは、この件に限らず報道で時々見かけるが、なぜ議事録がないか現場感覚の一般論からいうと、ものすごく業務量が多くてほかにやることが大量にある中で、議事録作成・確定にそれなりの作業量・めんどくささがあることが要因のように思う。
議事録作成・確定は、こういうプロセスをたどる。
- 速記を入れている場合は速記があるからいいけど、そうじゃないと文字起こししないといけない。
- で、事務局側で誤字脱字チェック
- 参加者にチェックを依頼
- 参加者のうち、OK/NGの回答してくれない人への対処
→〇日までに回答がなければOKとして公開することを予め言わないと、基本的に全員分の確定は不可能なことも多い - 参加者の修正コメントを全員分反映
- 議事録確定
- 公開
地味に、かなりの作業量がある。
ここを効率化・省力化すると良い。
- AIで文字起こしの効率化
→ 全省的に入れた方がいいのでは?各省で契約するよりも一括で契約したほうが安くなるのでは?なんなら、政府・自治体一括で契約したほうが安くなるかも? - Web環境の活用
→ 参加者にチェックを依頼するのも、メールで、個別に催促したり、委員が個別にWordに修正履歴つけたものを統合したりすると、修正の重複もある場合も少ないもののなくはなかったりするので、Web上の共有環境でやれるようにしたらいいのでは? リマインドも一括で、修正も、同期とって複数人が修正できるっていうサービスあるのでは?
あとは、どんなに鬼のような業務量の多忙な組織でも、なんの仕事もしていないという人が一定割合いるので、本当はそういう人に議事録の担当をやってもらうといい。ただそういう人に投げても、議事録のこういうこまごました作業ができないだろうから、いつまでにこの作業を必ずやらなければならないというノルマを与えてやっていってもいいのでは? そこまで難しい作業というわけでもないし。
本当は、議事録に限らず、会議運営を効率化する作業を、省庁・地方公共団体で考えると、結構な仕事量を削減できると思う。面倒で外注している部分もあるが、外注費の削減にもつながるし。
- 資料セット・印刷の効率化
→ タブレットで電子配布にした方が多分楽な気がする
→ 記者クラブ投げ込み用の印刷もかなり大変では? - 会議場予約の効率化
→ 会議室が空いてない問題や会議室を抑える方法を一元化するなど? - 日程調整の効率化
→ 伝統芸のExcel日程調整をやめて、ちょうせいくんにするとか? - 座席表作成・名札作成の効率化
→ というか自由座席にしたらいいのでは? 発言者は必ず名乗るようにさせればいいのでは(といっても、名乗り忘れる発言者が必ず出るが) - シナリオ作成の効率化
→ シナリオ作成も基本はいらないのでは? 書くとしても構成と幹部挨拶ぐらいを書けばいいのでは?
あとは、議事録全文の文字おこしのほかに、議事録要旨というのも作成する場合がある。というか、通常、要旨は、気の利く人が自分のメモとかに作ったり、備忘録として作って共有していたりする。じゃないと、会議の内容を踏まえた幹部報告とかレクとか政策検討ができないから。ただ、その要旨を公開するわけではないので、それはあくまで内部資料だったりする。なので、要旨を公開しちゃって、全文はゆっくり作業して公開するというのでもいいかも?
ちなみに、議事録要旨こそは、会議内容を分かっていない人が作るとめちゃくちゃになるので、気の利く人が作るしかない。これに対して議事録全文については、基本は文字おこしになって、誤字脱字のチェックと、各発言者の修正反映という、あまり頭を使う作業ではなく、面倒くさい細かい作業が複数あるというところなので、ちゃんとやれば、基本的にはだれでもできる。