ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

未成年者・認知症の患者さん等の同意について

個人情報保護法上、本人の同意取得といっても、未成年者や認知症の患者さん等の場合、どうすべきかという問題があります。

考えると、かなり複雑な論点で、現状ではおそらく解はないと言えるぐらいの難問のように思いますが、とりあえず検討に際して、現状のガイドラインなどを整理しておこうと思います。

 

個人情報保護委員会個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」

  • 「本人の同意」とは、本人の個人情報が、個人情報取扱事業者によって示された取扱方法で取り扱われることを承諾する旨の当該本人の意思表示をいう(当該本人であることを確認できていることが前提となる。)。
    また、「本人の同意を得(る)」とは、本人の承諾する旨の意思表示を当該個人情報取扱事業者が認識することをいい、事業の性質及び個人情報の取扱状況に応じ、本人が同意に係る判断を行うために必要と考えられる合理的かつ適切な方法によらなければならない。
  • なお、個人情報の取扱いに関して同意したことによって生ずる結果について、未成年者、成年被後見人被保佐人及び被補助人が判断できる能力を有していないなどの場合は、親権者や法定代理人等から同意を得る必要がある。

〇同Q&A

  • Q1-58 何歳以下の子どもについて、同意をしたことによって生ずる結果を判断できる能力を有していないものとして、法定代理人等から同意を得る必要がありますか。
  • A1-58 法定代理人等から同意を得る必要がある子どもの具体的な年齢は、対象となる個人情報の項目や事業の性質等によって、個別具体的に判断されるべきですが、一般的には12歳から15歳までの年齢以下の子どもについて、法定代理人等から同意を得る必要があると考えられます。

厚生労働省個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス 」

  • 患者・利用者が、意識不明ではないものの、本人の意思を明確に確認できない状態の場合については、意識の回復にあわせて、速やかに本人への説明を行い本人の同意を得るものとする。なお、これらの場合において患者・利用者の理解力、判断力などに応じて、可能な限り患者・利用者本人に通知し、同意を得るよう努めることが重要である
  • 8.家族等への病状説明
    法においては、個人データを第三者提供する場合には、あらかじめ本人の同意を得ることを原則としている。一方、病態によっては、治療等を進めるに当たり、本人だけでなく家族等の同意を得る必要がある場合もある。家族等への病状説明については、「患者(利用者)への医療(介護)の提供に必要な利用目的(III1.(1)参照)と考えらえるが、本人以外の者に病状説明を行う場合は、本人に対し、あらかじめ病状説明を行う家族等の対象者を確認し、同意を得ることが望ましい。この際、本人から申出がある場合には、治療の実施等に支障を生じない範囲において、現実に患者(利用者)の世話をしている親族及びこれに準ずる者を説明を行う対象に加えたり、家族の特定の人を限定するなどの取扱いとすることができる。一方、意識不明の患者の病状や重度の認知症の高齢者の状況を家族等に説明する場合は、本人の同意を得ずに第三者提供できる場合と考えられる(III5.(2)②参照)。この場合、医療・介護関係事業者において、本人の家族等であることを確認した上で、治療等を行うに当たり必要な範囲で、情報提供を行うとともに、本人の過去の病歴、治療歴等について情報の取得を行う。本人の意識が回復した際には、速やかに、提供及び取得した個人情報の内容とその相手について本人に説明するとともに、本人からの申出があった場合、取得した個人情報の内容の訂正等、病状の説明を行う家族等の対象者の変更等を行う。なお、患者の判断能力に疑義がある場合は、意識不明の患者と同様の対応を行うとともに、判断能力の回復にあわせて、速やかに本人への説明を行い本人の同意を得るものとする。
  • 患者が未成年者等の場合、法定代理人等の同意を得ることで足りるが、一定の判断能力を有する未成年者等については、法定代理人等の同意にあわせて本人の同意を得る
  • 診療等のために必要な過去の受診歴等については、真に必要な範囲について、本人から直接取得するほか、第三者提供について本人の同意を得た者(III5.(3)により本人の黙示の同意が得られていると考えられる者を含む。)から取得することを原則とする。ただし、本人以外の家族等から取得することが診療上又は適切な介護サービスの提供上やむを得ない場合はこの限りでない
  • 親の同意なく、十分な判断能力を有していない子どもから家族の個人情報を取得してはならないただし、当該子どもの診療上、家族等の個人情報の取得が必要な場合で、当該家族等から個人情報を取得することが困難な場合はこの限りでない
  • 病態等について、本人と家族等に対し同時に説明を行う場合には、明示的に本人の同意を得なくても、その本人と同時に説明を受ける家族等に対する診療情報の提供について、本人の同意が得られたものと考えられる。同様に、児童・生徒の治療に教職員が付き添ってきた場合についても、児童・生徒本人が教職員の同席を拒まないのであれば、本人と教職員を同席させて、治療内容等について説明を行うことができると考えられる
  • 介護関係事業者については、介護保険法に基づく指定基準において、サービス担当者会議等で利用者の個人情報を用いる場合には利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合には家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならないとされていることを踏まえ、事業所内への掲示によるのではなく、サービス利用開始時に適切に利用者から文書により同意を得ておくことが必要である
  • 7.本人の同意「本人の同意」とは、本人の個人情報が、個人情報取扱事業者によって示された取扱方法で取り扱われることを承諾する旨の当該本人の意思表示をいう(当該本人であることを確認できていることが前提となる。)。また、「本人の同意を得(る)」とは、本人の承諾する旨の意思表示を当該個人情報取扱事業者が認識することをいい、事業の性質及び個人情報の取扱状況に応じ、本人が同意に係る判断を行うために必要と考えられる合理的かつ適切な方法によらなければならない。なお、個人情報の取扱いに関して同意したことによって生ずる結果について、未成年者、成年被後見人被保佐人及び被補助人が判断できる能力を有していないなどの場合は、親権者や法定代理人等から同意を得る必要がある。
    個人情報保護法ガイドライン通則編と同様。
  • 10.遺伝情報を診療に活用する場合の取扱い遺伝学的検査等により得られた遺伝情報については、本人の遺伝子・染色体の変化に基づく体質、疾病の発症等に関する情報が含まれるほか、その血縁者に関わる情報でもあり、その情報は生涯変化しないものであることから、これが漏えいした場合には、本人及び血縁者が被る被害及び苦痛は大きなものとなるおそれがある。したがって、遺伝学的検査等により得られた遺伝情報の取扱いについては、UNESCO国際宣言等(別表6参照)、別表5に掲げる指針及び関係団体等が定める指針を参考とし、特に留意する必要がある。また、検査の実施に同意している場合においても、その検査結果が示す意味を正確に理解することが困難であったり、疾病の将来予測性に対してどのように対処すればよいかなど、本人及び家族等が大きな不安を持つ場合が多い。したがって、医療機関等が、遺伝学的検査を行う場合には、臨床遺伝学の専門的知識を持つ者により、遺伝カウンセリングを実施するなど、本人及び家族等の心理的社会的支援を行う必要がある。

厚生労働省文部科学省「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」

  • (17) 代諾者
    生存する研究対象者の意思及び利益を代弁できると考えられる者であって、当該研究対象者がインフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される場合に、当該研究対象者の代わりに、研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者に対してインフォームド・コンセントを与えることができる者をいう。
  • (18) 代諾者等
    代諾者に加えて、研究対象者が死者である場合にインフォームド・コンセントを与えることができる者を含めたものをいう。
  • (19) インフォームド・アセント
    インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される研究対象者が、実施又は継続されようとする研究に関して、その理解力に応じた分かりやすい言葉で説明を受け、当該研究を実施又は継続されることを理解し、賛意を表することをいう。
  • 第13代諾者等からインフォームド・コンセントを受ける場合の手続等
    1 代諾の要件等
    (1) 研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者が、第12の規定による手続において代諾者等からインフォームド・コンセントを受ける場合には、次に掲げる要件がいずれも満たされていなければならない。
    ア 研究計画書に次に掲げる事項が記載されていること。
    ① 代諾者等の選定方針
    ② 代諾者等への説明事項(イ(ア)又は(イ)に該当する者を研究対象者とする場合には、③に関する説明を含む。)
    ③ イ(ア)又は(イ)に該当する者を研究対象者とする場合には、当該者を研究対象者とすることが必要な理由 
    イ 研究対象者が次に掲げるいずれかに該当していること。
    (ア) 未成年者であること。ただし、研究対象者が中学校等の課程を修了している又は 16 歳以上の未成年者であり、かつ、研究を実施されることに関する十分な判断能力を有すると判断される場合であって、次に掲げる事項が研究計画書に記載され、当該研究の実施について倫理審査委員会の意見を聴いた上で研究機関の長が許可したときは、代諾者ではなく当該研究対象者からインフォームド・コンセントを受けるものとする。
    ① 研究の実施に侵襲を伴わない旨
    ② 研究の目的及び試料・情報の取扱いを含む研究の実施についての情報を公開し、当該研究が実施又は継続されることについて、研究対象者の親権者又は未成年後見人が拒否できる機会を保障する旨
    (イ) 成年であって、インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される者であること。
    (ウ) 死者であること。ただし、研究を実施されることが、その生前における明示的な意思に反している場合を除く。
    (2) 研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者が、第12の規定による手続において代諾者等からインフォームド・コンセントを受ける場合には、(1)ア①の選定方針に従って代諾者等を選定し、当該代諾者等に対して、第12の3の規定によるほか(1)ア②の説明事項を説明しなければならない。
    (3) 研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者が、代諾者からインフォームド・コンセントを受けた場合であって、研究対象者が中学校等の課程を修了している又は16歳以上の未成年者であり、かつ、研究を実施されることに関する十分な判断能力を有すると判断されるときには、当該研究対象者からもインフォームド・コンセントを受けなければならない
    2 インフォームド・アセントを得る場合の手続等
    (1) 研究者等又は既存試料・情報の提供を行う者が、代諾者からインフォームド・コンセントを受けた場合であって、研究対象者が研究を実施されることについて自らの意向を表することができると判断されるときには、インフォームド・アセントを得るよう努めなければならない。ただし、1(3)の規定により研究対象者からインフォームド・コンセントを受けるときは、この限りでない。
    (2) 研究責任者は、(1)の規定によるインフォームド・アセントの手続を行うことが予測される研究を実施しようとする場合には、あらかじめ研究対象者への説明事項及び説明方法を研究計画書に記載しなければならない。
    (3) 研究者等及び既存試料・情報の提供を行う者は、(1)の規定によるインフォームド・アセントの手続において、研究対象者が、研究が実施又は継続されることの全部又は一部に対する拒否の意向を表した場合には、その意向を尊重するよう努めなければならない。ただし、当該研究を実施又は継続することにより研究対象者に直接の健康上の利益が期待され、かつ、代諾者がそれに同意するときは、この限りでない。 

〇同ガイダンス

  • (1)ア①の「代諾者等の選定方針」については、一般的には、次の①から③に掲げる者の中から、代諾者等を選定することを基本とする。
    ① (研究対象者が未成年者である場合)親権者又は未成年後見
    ② 研究対象者の配偶者、父母、兄弟姉妹、子・孫、祖父母、同居の親族又はそれら近親者に準ずると考えられる者(未成年者を除く。)
    ③ 研究対象者の代理人(代理権を付与された任意後見人を含む。)
    ただし、画一的に選定するのではなく、個々の研究対象者における状況、例えば、研究対象者とのパートナー関係や信頼関係等の精神的な共同関係のほか、場合によっては研究対象者に対する虐待の可能性等も考慮した上で、研究対象者の意思及び利益を代弁できると考えられる者が選定されることが望ましい。また、代諾者等からインフォームド・コンセントを受けたときは、当該代諾者と研究対象者との関係を示す記録を残すことも重要である。
  • 3 (1)イ(イ)の「成年であって、インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される者」に関連して、成年後見人による医療の同意権に関する見解が法律家の間で定まっていないことを踏まえ、研究目的での医療行為、特に、通常の診療を超える医療行為であって研究目的で実施するものや、研究対象者に直接の健康上の利益が期待されないもの(例えば、傷病の予防、診断及び治療を目的としない採血、薬物投与など)について、研究対象者に成年後見人、保佐人等が選任されている場合に、それらから代諾者を選定することの適否は慎重に判断すべきものと考えられる。
  • 成年後見人、保佐人等が選任されていることのみをもって直ちにインフォームド・コンセントを与える能力を欠くと判断することは適当でなく、個々の研究対象者の状態のほか、実施又は継続される研究の内容(研究対象者への負担並びに予測されるリスク及び利益の有無、内容等)も踏まえて判断する必要がある。 なお、インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと判断されるか否かによらず、成年後見人、保佐人等が選任されている人は通常、第1の⑥の「社会的に弱い立場にある者」と考えられ、研究対象者とすることの妥当性を慎重に判断するとともに、特別な配慮が求められる。
  • 5 (1)ア③の「当該者を研究対象者とすることが必要な理由」に関して、自らインフォームド・コンセントを与えることができる研究対象者から取得することが十分可能な試料・情報を、インフォームド・コンセントを与える能力を欠く者から取得することは適当でない。代諾者からインフォームド・コンセントを受けて実施する妥当性が認められ得るのは、基本的に、その研究対象者とする集団(例えば、乳幼児、知的障害者、施設入所者など)に主として見られる特有の事象に係る研究に限られることに留意する必要がある。
  • 6 研究対象者から受けたインフォームド・コンセントに基づいて研究を実施した後に当該研究対象者が傷病等によりインフォームド・コンセントを与える能力を欠くに至った場合であって、当該研究対象者に研究が継続され、又は当該研究対象者から既に取得した試料・情報の取扱いが変更されようとするときには、第 13 の1(1)及び(2)の規定により適切な代諾者を選定し、そのインフォームド・コンセントを受ける手続を行うこととなる。なお、(1)のア③の規定により、インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される者を引き続き研究対象者とすることが必要な理由があらかじめ研究計画書に記載されていることが前提であり、当該研究の実施について倫理審査委員会の意見を聴いて研究機関の長が許可している場合に限られることに留意する必要がある。
  • 7 (1)イ(ア)の「未成年者」は、民法の規定に準じて、満 20 歳未満であって婚姻したことがない者を指す。
  • 8 (1)イ(ア)及び(3)の「中学校等の課程を修了」については、日本における中学校等の課程を想定しており、外国の中学校等の課程を修了した場合においては、基本的に 16 歳以上であることを要件とする。「中学校等」には、中学校に相当する特別支援学校などが含まれる。
  • 9 (1)イ(ア)及び(3)の「研究を実施されることに関する十分な判断能力を有すると判断される」に関して、中学校等の課程を修了している又は 16 歳以上の未成年者について、健常な精神の発達及び精神的な健康が認められれば、基本的に、研究を実施されることに関する十分な判断能力を有するものと判断してよい。なお、侵襲を伴う研究に関しては、そうした研究対象者単独で有効なインフォームド・コンセントを与えることはできず、親権者等の代諾者からインフォームド・コンセントを受けた上で、(3)の規定により、当該研究対象者からもインフォームド・コンセントを受ける必要がある。 代諾者からインフォームド・コンセントを受けて研究を実施した場合であって、その後に研究対象者が中学校等の課程を修了し、又は満 16 歳に達し、研究を実施されることに関する十分な判断能力を有すると判断されるに至った以降も、当該研究対象者に研究が継続されるときには、当該研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける必要がある。なお、代諾者から受けた同意に基づいて当該研究対象者から既に取得済みの試料・情報について、その同意の範囲内で解析等する場合は、この限りではない。
  • 10 (1)イ(イ)の「成年であって、インフォームド・コンセントを与える能力を欠くと客観的に判断される者」について、その典型例として、傷病により意識不明の状態となっている患者、昏睡状態となっている人などが考えられる。なお、認知症統合失調症等の診断がなされていることのみをもって直ちに「インフォームド・コンセントを与える能力を欠く」と判断することは適当でなく、個々の研究対象者の状態のほか、実施又は継続される研究の内容(研究対象者への負担並びに予測されるリスク及び利益の有無、内容等)も踏まえて判断する必要がある。「客観的に判断される」とは、その研究の実施に携わっていない者(必ずしも医師に限らない。)からみてもそう判断されることを指し、例えば、2人以上の医療・介護従事者(互いに異なる職種が望ましい。)による確認や、代諾者となり得る者(家族等)との話し合い、地域の相談支援専門員・介護支援専門員等との連携などが考えられる。関係学会・職能団体等において示されたガイドライン等があれば、研究の内容に応じて適宜参照し、研究計画書に反映することが望ましい。 (1)イ(イ)に該当する者として代諾者からインフォームド・コンセントを受けて研究を実施した場合であって、その後に研究対象者が(1)イ(イ)に該当しなくなった(インフォームド・コンセントを与えることができる状況に至った)以降も、当該研究対象者に研究が継続されるときには、当該研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける必要がある。なお、前項と同様、代諾者から受けた同意に基づいて当該研究対象者から既に取得済みの試料・情報について、その同意の範囲内で解析等する場合は、この限りではない。

資料感想

  • 医療系は、議論がそこそこ詰まっている

論点

  • 未成年者と親の場合、利益相反をどう考えるべきか。児童虐待している親が、子供の個人情報を開示請求するケースもあるが、これは不開示決定できる。さらに親に知られたくないという未成年者の利益をどう考えるべきか、親と未成年者で意見が異なった場合に、法定代理人たる親の意思だけを常に優先するべきではないこともあるのではないか。
  • 未成年者の同意について、個人情報保護法Q&Aでは一般的には例えば12から15才以下としているが、それ以上の年齢については、法定代理人の同意不要とは一概には言えないのではないか。
  • 認知症の患者さん、重篤精神障害の患者さんの場合等は、法定代理人が存在しないケースも多い。この場合、誰の同意を取得すべきか。さらにいえば、法定代理人が存在したとしても、成年後見人等は、法律行為の代理がメイン業務であり、手術への同意、個人情報の取扱い同意などの、一身専属的なものに近いもの、生活に密着した行為などについての同意が実際上できるのかという問題もあり、もっと広げると、成年後見制度の利用率が低い現状などをどう考えるかという問題にもつながりうる。
  • 医療ガイダンスにもあるが、親の同意なく、子どもから親の個人情報を収集してはならないという点については、論点というよりは、そう考えるべきという話だろう。
  • 派生論点として、家族への個人情報の提供(高齢の親の情報を子供に知らせる等)の論点あり。あとは、親の年収や戸籍・住民票を子供に知らせるかどうかなど。子供にしてみれば、養育費請求や、それよりも実際問題としては学費免除要件や奨学金などで親の年収等を証明しなければならない場合もあるが、親がおかしかったり没交渉だと、情報を教えてくれなかったりして、経済的に困窮していても、学費免除が受けられなかったりする。
  • さらに派生論点として、死者の情報を遺族に教えるかどうかという論点あり。死者の個人情報に対する開示請求権を認めている自治体あり。実際例としては、いじめ自殺した子どもの情報開示、医療過誤や事件事故が疑われる死亡者について遺族への情報開示等。相続手続に必要な範囲などでの死亡者情報の開示等も実際例としてはありそう。銀行口座情報すら相続人に教えてもらえなかったりする場合もある。