「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」というのが開催されているんですね。
題名はその通りで、マイナンバーもデジタル基盤も抜本改善しないと役にたつ仕組みになりづらいので、抜本的に改善したほうが良いし、そういう検討をやる会議も絶対に必要だと思います。
ただ、会議で示されている課題の整理が、どこまでもこれまでと同じ感が出ていますね。これだと抜本的改善ではなくて、これまでの延長上ですよね…。
現実の課題(例、災害で困った人を迅速に支援できるように、コロナで感染防止のために役所に行かなくてよいようにできる(来庁レス)とか)に対して、どういうアクションを取っていくのかっていう整理にしないと、結局今までの政策ラインナップを少し変えただけということでね、題名は抜本改善ですが、内容は現状維持+αってなっちゃいますからね。
「1.マイナンバーカードの利便性の抜本的向上」って資料に書いてあるので、「え?何をするんだろう?利便性が上がるのかな?」と思って見てみたところ、今までの延長上の話しか書いていないので、それで抜本的向上が図れるのかどうか。
「2.マイナンバーカードの取得促進」については、取得促進すると、マイナンバー制度とデジタル基盤が抜本改善するのでしょうか。ゴールと手段との関係性を論理的に説明するためには、間に何か、もう一段階の説明が必要では?
3以降も基本的に同様ですよね。タイトルはその通りだけど内容がこれまでと同じ話っていうのか、それかタイトル自体謎というか、なぜそれが抜本改善になるのかわからない的な。
でもなんか、今までは、自分に興味のあるマイナンバーとかデジガバについて、「なぜ?どうして?」とかって思ってきましたが、コロナ対応を見ていると、そもそも立法府の在り方とか行政の在り方とか国と地方の役割分担の在り方とかが、もう機能不全に近いのかなという気もしてきて。
私としては、自分にできることを淡々と進めていこうと思います。マイナンバーが国民の役に立つようになるためにはどうしたらいいか、また資料を作っているところです。
で、その資料のタイトルをどうしようかなとか思っていて、「国民の役に立たないマイナンバーはいらない」とかはどうかなとか思ったりもして。だって、マイナンバーって国民からすると「迷惑」「怖い」って思われやすい存在ですが、役に立たない効果がないものなら、導入する必要もないので。
「国家にとって役立つけど国民にとって役立たないもの」というイメージがあるのかもしれませんが、脱税の防止とかって、国家にとっても役立ちますが、まじめに納税している国民にとっても役立つものでありますし、さらにいえば、国家というのは国民のためにあるわけですから、「国家にとって役立つけど国民にとって役立たないもの」というもの自体が間違っていて、それは「権力者個人又はグループにとって役立つけど国民にとって役立たないもの」という意味なら、日本語として理解できますが、国家は国民のためにあると思うので。
そして、マイナンバーを権力者にとって役立たせるようにするっていうのは、結構難しい話ですよね。できなくはないかもしれませんが、それならマイナンバーよりも、文春の記者を個人的に雇った方が効果が高そうです。マイナンバーを使って権力者が自分の思い通りにするのって、結構壮大な話で、実現できるのかどうかもわからない話ですよね。それならやっぱり文春の記者を雇って、敵の情報を得た方が早いし、文春の記者でもわからないことなら、それならGoogleとかYahooとかを買収して情報を裏からとれるようにした方が、権力者にとってもっと情報が取れるのではないかと思うのですが。
話がそれていっていますが、なんかこう、マイナンバーのイメージと実態がかなり違うような。