ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

マイナンバーを督促される

いろいろなところから、マイナンバーを送ってくれと言われ、さらにはちらほら催促・督促も来ている。
とある出版社(?)は一定期間返信がないと、赤紙を送ってきた。赤紙マイナンバーの督促を送ってくるのである。さらにそこはマイナンバーを教えないと、原稿料も振り込んでくれない。ひどい。そことは別に、マイナンバーの提供依頼をまだ送ってこない出版社は、マイナンバーと関係なく、普通に原稿料を振り込んでくれない。こちらから催促しないと振り込んでくれない。原稿料を振り込んでもくれない出版社と、つきあいでまた仕事をすることになった。きちんと振り込んでくれるのか心配である。その出版社は、まず原稿料を振り込んでくれないし、原稿料自体も相場よりかなり安いし、編集で私の文章を改悪するし、一度合意した〆切を独断で勝手に前倒ししてしまうし、通常の出版社よりも著者には時間を与えずタイトなスケジュールを強いるのに、出版社側の作業には通常の出版社の倍の時間をとるので、本当に仕事をするのがいやである。

話を戻すと、マイナンバー提供は、結局何社になるのかは不明であるが、最大で100社ぐらいになるのではないか。二ケタでとどまるかもしれないけれど。
ということで、日々マイナンバー提供対応していると、あまりに数が多く、場合によっては毎日マイナンバーの送付をしなければならないため、まとめて処理している。そのため、「まとめた」つもりになっていても、かなり前のものが送付されずに、未処理で送付されていないことがある。私の取引先各位には、あらかじめお詫びしておきたいと思う。

私ははっきりいって、事務作業がとても苦手である。
さらにいうと、私は書類の整理がとても苦手である。
「あれがどこにいったかわからない」ということが、はっきりいうとよくある。

勤務時代は近所の席の人に必要な資料をもらっていた。行政機関に行ってからは、資料は持参しないことにした(どうせファイリングした資料をもっていっても、全部の資料がファイリングできておらず、必要な資料がどこにあるかがわからない)。行政機関の係長・係員さんはとても優秀なので、打ち合わせの時に必要な資料はその人たちが持ってきてくれているのである。打ち合わせ中に先方と話していて、「これがこうで、それはたっしか資料にあったはずで…」とかって私がいうと、係長さんとかがさっとその必要な資料の必要な箇所を出してくださったりする。これはすごい。そしてこれにすっかり甘えきって、自分で資料整理をしないことがデフォルトになってしまった。

そんな中、マイナンバーの依頼は、自宅当てと事務所宛と双方に郵便で届くのである。
書類整理が苦手な私が、迅速にその処理をこなせるとはとても思えない。
秘書か誰かに代わりにやってもらえばいいのだが、マイナンバー提供依頼がくると、別に仕事でもなんでもないのに、「これはちゃんと適法な書類になっているかな?」とかって、チェックをしないと気が済まないのである。さらに、委託している会社の割合とかもチェックしたくなる。

これはつらい感じである。ということで、5万円以下の謝金のところには、提供しないことで、省力化したいと思います。

あとは、簡易書留。私は自営業だから、郵便局が空いている時間帯に簡易書留を出しに行けるが、これが勤務労働者だったら、営業時間中に郵便局にいき、総計100社に簡易書留を送るというのは、かなりつらいものがあると思う。記録付の配送手段というガイドラインも、こういうことを考えた方がよかったのかもしれない。