ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

消費者委員会のこと

全国霊感商法対策弁護士連絡会の記者会見をネットで拝見しました。

山口広先生には、お世話になったことがあります。

第二東京弁護士会だったか、何かの集まりの際に、10年位前だったと記憶していますが、山口広先生は、行動ターゲティング広告のようなネット上での個人情報の取り扱いに高い関心をもっていらっしゃり、先生の熱い思いに影響を受け、我々二弁有志で検討することになりました。

当時、山口広先生は内閣府消費者委員会の委員長代理?座長代理?副委員長?、ちょっと役職を失念してしまいましたが、消費者委員会の委員でいらっしゃり、私も先生からお声がけいただいて、消費者委員会で、ネット上の詐欺被害について検討させていただいたことがあります。時期的には、番号法成立の年でしたので、平成25年(2013年)ですね。

 

検討の結果、成果物として「インターネットを通じた消費者の財産被害問題に関する消費者委員会としての現時点の考え方」ができました。プロ責法といえば、昨今話題になっていますが、この時は財産被害関係でのプロ責法の検討を行いました。

www.cao.go.jp

 

あれからもう9年も経っているんですね。時のすぎるのは早いものです。

 

消費者委員会の上記活動に参加させていただいたとき、私はちょうど内閣官房にいたんです。で、私の勤務先が旧いすずビルで、首相官邸の裏なんですね。で、消費者委員会は、山王パークビルで、ものすごく近くて、徒歩1~2分だったんですよ。なので、あの頃は頻繁に消費者委員会行きましたけど、徒歩1~2分でものすごく近かったです。

 

あれ以来、山口先生にお目にかかる機会はございませんが、記者会見を拝見しまして、ついブログを書きました。

 

最後にどうでもいい蛇足を。

消費者委員会での上記検討の時、私、自分としては結構頑張ってものすごく検討したんですよ。で、まあいろいろ考えたんですけど、そして過去の審議会議事録なんかも読み込みましてね、民間事業者になんでもかんでも作為義務をかけるわけにはいかないっていう民法のご高名な先生方のご発言等も読みまして、でもね、私がですよ、民間事業者への作為義務の限界論とか、ちょっとねそのレベルを検討するのはきついですよ、当時の委員長がこれまたご高名な先生でしたのでね、委員長にご相談するとかね、民法の学者の先生にご相談するとかしないときついなあ、なぜ私レベルでその難問を考えないといけないのかと、ちょっときつかったことを思い出しました。ただそれは結局解決したんだったか、どうなったのか忘れてしまいましたが、いろいろ頑張って検討していくと、学術問題というかね、理論的問題にぶち当たることがあって、個人情報保護法ならいざしらず、それ以外の深い理論的問題を検討するのは、私レベルだと本当に苦労してしまいますので、そのあたりは研究者の先生方のご助言をお願いしたいと心から思いました、というのを思い出しました。このつらかったことはよく覚えているのですが、それが結局どう解決したんだったかはすっかり忘れてしまいました。