ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

ものすごい能力

この1,2年の間に、別の弁護士の先生2人に相談する機会があった。

そこで感じたのが、ものすごい能力というかスキルというか才能というか、本当にすごい。

長年真摯にお仕事に取り組んでこられると、こうまでも面談に際してすごいのか、と驚いた。

一人の方は、お話していると、励まされる。直接的な励ましの言葉があるわけではないのに、面談し終わった後の励まされ感が半端ない。その理由を論理的には述べられないのだが、なんだかものすごく励まされた感じがするのだ。これは、長年、依頼者の相談を受け、お話を聞いているからこそのスキルなのかなあと思った。

もう一人の方は、要点を把握して、方向性を立てる能力がすさまじい。この方は、弁護士の職歴だけではないので、前職のご経験もあって、またさらに弁護士としてのご経験・真摯な対応をなさりつづけてこその、このすごさなのかなと思う。私がだらだら長々細かく話していることを、ささっと要点を把握して、ばばっと論理的かつわかりやすい方向性を提示してくださる。驚くべき能力である。

なんとなくだが、お二人ともご自身としては普通に面談しているだけで、ご自身のこのすさまじい能力は普通のことと思っているような印象を受けるが、やはり、長年、相談を受け、お話を聞いていて、真摯にお仕事に取り組んでこられると、こんなにすごいんだなあと感嘆した。

 

私なんぞ、情報系とIT系と契約書などがメインの仕事なので、人権救済というか、直接困った方をお助けするという仕事ではない。まあ、個人情報保護は当然人権保障にもつながるわけで、個人情報保護のあるべき姿、どうすれば個人情報を保護しながら新規ビジネスができるかを検討することで、対象者の方の個人情報が守られるということにつながるのだが、自分の仕事と人権保障との関係がやや遠い。企業の契約書も、公正・正当な商習慣の確立に役立つことには変わりないが、自分の仕事と人権保障との関係がやや遠い。

 

ただ、これは好みだろう。弁護士といっても色々な仕事があるわけで。私はITや情報が好きなので。

私は、あんまり面談スキルがなさそう。結局、私の仕事だと、事前に資料があることが多いというのと、あとはその場で資料を渡されることもあるが、資料を見て短時間で要点を把握するというのはだいぶできるようになったと思うものの、上記の先生方のような面談スキルというのか、そういう能力は欠けていると思う。

本当にすごいなと思った。

 

そうだ、そういえば私も少しは成長しているんだった。私は、弁護士としては渉外事務所→国→独立の経験しかない。私のいた渉外事務所のチームでは面談なんてほとんどないのだが、国では各府省庁、事業者さん等々、様々な法律相談があり、回答をしてきた。なので、独立後の面談では、渉外事務所では面談経験がほとんどないので、国の時の経験で対応していたのだが、さすがに最近は、弁護士としての経験の方が長くなっているので、まあ少しは成長しているんだろう。

いや、あまりのすごさにかなり圧倒されたので、ちょっとだらだらと書いてみた。