ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

個人情報保護委員会サイトがまだ落ちている&個人情報保護法改正法案雑感

個人情報保護委員会のサイトがまだ落ちていますね。

ガイドラインを見ようと思っても、Sorryのページになっちゃって見られないので、古いバージョンのをローカル保存してあるので、それを見ています。こういう事態に備えて、ガイドラインってローカル保存しておいた方がよいですね。

改正法案を見たいっていうアクセスが多発しているんでしょうね、きっと。

担当省庁のページだけじゃなくて、eGovかなんかにも、改正法案と、確定版ガイドラインを掲載しておけば、こういう事態にも良いのかなと思います。サーバ違いますからね。

委員会Webサイトの環境って政府共通PFでしたっけ?政府共通PFだと拡張ってそんなにかんたんじゃなかったような気も?

 

個人情報保護法改正案、サイトが見れないで、よく確認できないでいるんですが、日弁連で紙の資料もらってたから、こういうとき、サイトが落ちていても紙をもらっていると便利です。

海外への個人データ提供が、法改正によってどれだけハレーションがあるのかなって思ってたんですけど、これ、全て委員会規則という法律の下位規範に丸投げしているんで、改正法案だけじゃ、どれだけのハレーションかは不明ですね。委員会規則は、いつ公表されるんでしょうかね。今年中ぐらいでしょうか。

 

あと、「私の個人情報を消して!使わないで!もうやめて!」という消費者側からの請求対応がどれぐらい義務化されるかっていう観点も、民間企業実務に多大な影響を与えると思いましたが、「個人データの取扱いにより当該本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合」には、利用停止等、第三者提供停止が請求できるっていう改正法案(30条5項)なので、「害されるおそれ」をどの程度で判断するかによって、全然民間実務に与える影響は違うかな、と。ここらへんの判断はガイドラインとFAQ待ちですよね。

そうすると、民間実務へのインパクトは、改正法が成立しても依然わからず、規則・ガイドラインが出てみないとわからないっていうことになりそうです。

ただまあ、「私の個人情報を消して!」という消費者側からの請求対応としては、当初、私が想像していたよりは、あまり消費者の権利が拡充されていないなって思うので、消費者からしたらがっかり、企業からしたらあまり今までと変わりないってなりそうかもしれないですね。