ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

誕生日と法律相談

私は、自分の誕生日は有給休暇を取るというのを、結構たびたびやっていました。仕事をしているとものすごく理不尽な目に合うことがあって、誕生日に理不尽な目にあうとものすごく悲しいので、誕生日は休もうと思っていたのです。

独立して自営業になってからは有給がありませんが、仕事がいっぱいで夏休みも取れない年も多かったので、誕生日ぐらいは休もうと思いつつも、なんだかんだで誕生日に会議が入ったりして、なかなか休めなかったりもしていました。

そして、今年の誕生日。なんと法律相談が入っているのですよね。私が決めた日程じゃなくて、弁護士会が「〇〇の法律相談をやりたい人!」って募集して、それに応募して、で、先方から日程を決めうちで提示されるのです。決め打ちされた日程がダメな弁護士は、その〇〇の法律相談の担当に任命された弁護士の中から交代を探して、日程を変更するのが原則です(例外として、交代探さないでキャンセルする人も稀にいますが、あんまりやっちゃいけないというか迷惑をおかけするので…)。

で、その〇〇の法律相談の担当弁護士リストを眺めて、ここに知り合いがいる場合は、交代をお願いするのが気軽ですが、見ず知らずの弁護士に電話して、「法律相談の日程を変わっていただけませんか?」というのが気が重くて(私はこう見えて、スイッチが入っていないときは、意外と気が弱いのです!)、法律相談の交代を依頼するぐらいなら誕生日に法律相談をそのままやった方がいいのではないか、とも思っていたのですが、今年の誕生日は旅行いこうかなと思っていたりどうしようかなと思っていたりしていたら、

先日、〇〇の法律相談の弁護士の方から突然電話がかかってきまして、「交代してもらえませんか?」と言われたので、これはやったーと思ったのですが、その方の日程は私が都合つかなくて、残念でした。

ところ、今日また別の弁護士の方から、「交代してもらえませんか?」と言われたので、やったーと思いつつ、私の誕生日の日程と変わってもらえればいいけど、私もそこで年3~4回相談受けているから、いつの日程を指定されるのかな??と思っていたところ、なんと私の誕生日の日程と変わってほしいという具体的な日程の打診まで、まさにどんぴしゃ!で、これはやったーと喜んでお受けしました。

運が良かったです!

 

ちなみに、弁護士がやる法律相談というのは、いろんな種類があって、

1)公的機関の開催する法律相談 例)自治体、法テラス?、弁護士会

2)各種団体の開催する法律相談 例)業界団体

3)自分の事務所でやる法律相談 例)無料法律相談や、毎週〇曜日定期受け付けなど

4)先方から具体的な依頼があった場合に行う法律相談

に大別できるかと思いますが、私はあんまり1も2も3もやってなくて、弁護士によってはできる限り法律相談に入るっていう方もいらっしゃるんですけど、私は結構受け身な性格なので、依頼があれば法律相談を受ける程度(4の形態)で、1とか2とかって、自分から応募する場合も多いので、あんまりやってないんですが(そもそも応募するのが面倒くさい)、この、誕生日に法律相談が入っている、上に書いた〇〇の法律相談だけは、2に当たりますが、ここ数年やっています。

どんな法律相談をやるかは、弁護士によっていて、弁護士によっては営業行為として法律相談をやる人もいますが、公益活動・ボランティア的な感じでやる方もいます。

1とか2の法律相談は、団体が用意したブースに弁護士が座って待っていて、相談者の方が、相談内容を紙に書いてきたり口頭でお話になって、それを聞いて、制限時間以内に弁護士が回答するという感じです。どんな相談が来て、どんな相談者の方がいらっしゃるか、事前にわからない場合も多くて、事前にわかったとしても前日にわかるとかそういうケースも多いです。

そういう法律相談をやると、まあ弁護士として鍛えられる部分もあろうかなと思います。私のところにいつもご相談にいらっしゃる方は、基本的に皆さん、情報かITで、それ以外の相談は顧問先か行政なんで、私としてもよくわかっている話がメインになります。それが一般の法律相談をやると、どういう相談内容かをまず把握して、どういう解決方法が考えられますよ、というのを、企業や行政の法務担当の方ではない一般の方にわかりやすく手短に制限時間内に説明するわけですから、これは、弁護士として鍛えられる部分もあるし、最近世の中で起こっているトラブルを身をもって知るということもできるかなと思います。