ITをめぐる法律問題について考える

弁護士水町雅子のIT情報法ブログ

逐条解説執筆がつらい・・・

今、マイナンバー法の逐条解説書を執筆中です。2年前ぐらいから執筆していたのですが、その他の書籍に追われ、こんな時期になってしまいました。逐条解説書、これは私にとってあこがれであります。逐条解説書に、あらゆることをすべて書ききりたいという思いがあります。他の本は、出版社の意向等もあり、企画意図があります。企業担当者向けとか、自治体担当者向けとか、一般消費者向けとか。それが逐条解説書は、番号法に関する思いのたけをすべて書ききっていい本なわけです。難しいかなとか考えずに、ものすごく詳しく長々と番号法について書ける、これは本当にありがたいことです。

しかし、なんといってもつらい。重厚な専門書は書くのがつらすぎる。1,2時間書いたらものすごく疲弊しますが、ほかにも仕事をしている関係で、書けるときにいっぱい書かないといけないので、一日中専門書の執筆をした日には、もうあまりの疲弊に、頭が限界という感じです。それでも、書いても書いても終わらない。まだ、25条までです。さらに19条の11号から15号はまだ書いていません。マイナンバー法は60条+附則。半分も終わっていませんね(笑)。しかしです。マイナンバー法は9条と16条と19条が重いのです。あとは30条と31条も重いですが、それ以外は比較的軽めの規定ですので、9条と16条が終わり、19条が半分以上終わっている段階では、3分の2ぐらいの作業は完了したと思ってよいはず!たぶん!

それにしても16条がつらかった。地味に2条もつらかったし、17条も少しつらかったけど、16条のつらさは半端ない。施行令、施行規則、告示まで解説すると、毎日毎日16条を書きまくる日々。終わらないのではないかとも思ったけれども、ようやく16条は終わりました。19条も意外とすーっと書け、19条7号のついでに21条から25条も書いちゃいました。あとは、特定個人情報保護評価を書いて、読替を書いて、権限行使を書いて、法人番号を書いて、罰則を書けば、あらかた終わり!

つらい、つらすぎる。そして一度書いたものを読み直す作業、これもまたつらい。大体500ページぐらいになりそうなのに、それを2度3度読み直す。つらい。頑張ろう。

これ、〆切伸ばしてもらおうかなとも思いつつ、〆切伸ばしても、結局すぐまた別の書籍の〆切があるんですよね。そうするとこの〆切を伸ばしたところで意味がない。去年もそういう状態でした。〆切ラッシュが続くので、一個伸ばしてもらっても意味がない。永遠に執筆〆切が続く日々。心がつらい。でも、執筆は自分がやりたいことなので、仕方がありません。つらくてもやりたいのだから、仕方ない。

これが終わったら、今度は庁内連携条例の書籍執筆にはいります。そしてそれと並行してか、個人情報保護法の書籍執筆に着手したいところ。最近思うのですが、本ではなくて、雑誌の連載とかの方が、つらさが少ないような気が。どこか出版社の方、連載依頼していただけないでしょうか。と、こんなブログでいっても無駄ですかね。連載っていいですよねえ。連載じゃなくても、雑誌はいいですよ。なんていったって、1万字ですから。書籍は最低20万字とかですから、やはりつらい。今の逐条解説書は25条/60条の段階で26万字。40万字弱ぐらいにはなるのでしょうか。

こんなにつらい思いをしても、書き上げたい本です。できれば多くの方に読んでいただきたい。といっても、マイナンバー関連書籍は昨年夏にかなり売れたようですが、今から出しても販売部数はあまり見込めないのでしょうかね。まあ仕方ない。

そういえば、去年は夏休みがなく、来年(今年のこと)こそは絶対に一週間夏休みをとるぞと思ったものの、結局、今年も書籍〆切が重なり、とても一週間休めるとは思えません。一週間業務をしないということは、一週間分業務が遅れるわけで。しかし1日、2日は休みたいところです。がんばりたいところです。